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湾岸戦争・石油戦争


1990年7月に開かれたオペック総会で生産枠を無視して増産する国に、違反を中止させる措置が取られるとの予測が高まり石油価格が値上がりしました。イラクの思惑とする25ドルの価格水準が実現しそうになりました。しかし、オベック総会で決まった生産枠を破り、クウェートとアラブ首長国連邦の両国が短期利益の為に過剰生産を行いました。

ここでイラクとクウェートの対立は深まりました。フセイン大統領はマスメディを通じて軍事力の行使も辞さないと凄みを利かせました。イラクには、イランの脅威からサウジ、クウェートを守る為に血を流して戦ったのは自国であるという自負があります。 そんなクウェートが石油を盗みフル生産を行い国際市場に流し価格を引き下げ、イラク経済は大打撃を受けたと言うのが論理です。フセインの論理「恩知らずへの報復」です。

しかし、1990年8月の原油割り当て違反とイラク油田の盗掘を名目にクウェートに侵攻したその真意はペルシャ湾への出口を求めると共に、クウェートを手中に収めイラクの国益を追求するものであるというのが西側世論の大勢です。

アメリカを中心とした西側諸国は国連安保理決議678条を受けてイラク軍の撤収を要求して湾岸方面に派兵しました。次の年1月17日、アメリカを中心とする西側諸国は多国籍軍を結成しイラクに対して開戦しました。湾岸戦争が勃発しました。第三次オイルショック
この戦争も中東の石油資源の利権を手中に収めようとするフセィンの野望と同じく中東の石油の権益を守ろうとするメジャー産業と軍事産業に押されたアメリカの思惑の戦いだったのです。

油田の炎上 鎮火した油田 多国籍軍による撃破
イラクの攻撃により油田は炎上した。 鎮火した油田 多国籍軍はイラクを撃破油田は守られた
アフリカ諸国、湾岸諸国も結束した

 戦局は圧倒的に多国籍軍の勝利なり2月28日イラク軍はクウェートから撤退しました。停戦の合意の効力が発した時、イラクの死傷者は市民を含めて10万人を超えました。特に、イラク南部では、米英の部隊が劣化ウランによる放射性武器を使用したとされています。其の為に子供を含めた市民達は白血病やその他関連した障害の為に命を失ったといわれています。

米英は否定しています。しかし、米国の部隊の退役軍人にも放射能後遺症が認められ、多くの日本のジャーナリストがイラク市民特に子供のウラン後遺症を検証しています。イラクでは湾岸戦争終結10年を迎え自国民の劣化ウラン爆弾による被害を国際世論に切手で訴えています。

イラクは経済封鎖の為に、薬と医療機器の欠乏はますます悪化しています。現在残っている僅かな医療機器は旧式で治療を受けるには3ケ月待たなければなりません。その市民の怒りがこの切手に込められています。このように小さな紙片『郵便切手』は世界へのプロパガンダの役目もあります一部の国ではこのように自国にとって都合の悪い意匠が描かれた切手を貼付した郵便物は国内への受け取り拒否する場合があると聞きました。しかし、日本では国際郵便条約で認められた正規の切手であれば問題はありません。 ここにイラクの劣化ウラン爆弾による悲惨な犠牲になったといわれる子供と市民を描いた切手を貼付したカバー(封書)がイラクの友人(石油会社に勤務)より私宛に送付されてきました。尚、受取人が、受け取り拒否をした場合万国郵便条約により発信人に返送されます。

 イラクからのカバー

この1枚の封書により米軍のピンポイト爆撃に対するイラク国民の抗議、被害にあった子供を抱き悲しむ母親、後遺症の幼児の悲惨な惨状の一連を切手により訴えています。切手によるプロパカ゜ンダの役目を担った手紙です。紙の小さな外交官といえるでしょう。
@   右上2枚は爆撃に幼児を抱きかかえ逃げる市民。
爆弾にはU・S・Aと描かれている。切手の印面には
{USED DEPLETED URANIUM AGAINST IRAQI PEOPLE
=イラク人民に対して劣化ウランを使用した。}と書かれている。
A中央の痛ましい切手は 軍の投下したといわれる劣化ウラン(Deterioration Uranium)爆弾により犠牲になったイラクの
子供たちの惨状を訴える切手

この後遺症はベトナム戦争のダイオキシンより悲惨と言われているが
米軍の使用かは確たる証拠はない。

B       左側の4枚は劣化ウラン弾を市民が避難している防空壕にピンポイント投下している。
  爆弾には星条旗を描き米国製を強調している。
 

C 爆撃により犠牲となった子供を抱きかかえる母親 の痛ましい姿と 爆 撃直後の惨状の写真を描く
DISASTROUS U.S.A & ALLIED ATTACK AGAINST AMIRIYA SHELTER, ON 13/2/1991
=1991年2月13日アメリカと同盟国による防空壕に対する悲惨な攻撃
と切手の印面に書かれている。

イラク勝利の切手     左は湾岸戦争で唯一イラク軍が勝利を収めた(ウンム・マァーリクの戦い)から10年を記念して発行された。イラクの象徴である鷹が星条旗を
引きちぎりイラク国旗の石突が星条旗を刺している。
米国を刺激する切手といえます。

このような切手を貼付した郵便物をアラブ諸国宛てに発送しています。
ラン発行のこの切手は、アメリカのUD爆弾への抗議切手ではないが西側諸国の豊かさと発展途上国の貧困の背景に西側諸国の軍事力があると幼児と爆弾を描くことにより抗議しています。
1984年の発行で目的は世界健康の日を記念して発行されました。

E途上国の貧困を訴えるイランの切手
                                             

私は郵便切手がこのようなプロパガンダに使われることを悲しく思います。
「文の日」の切手や外国のLove切手の心温まるデザインの切手を貼付した郵便で交流をしたいものです。

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